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わかりやすい漢方薬解説・漢方理論解説

第2章以降の標記方法について

これまで第1章では簡単に漢方医学や中医学の解説を行ってきました。今後は第2章以降の解説を行ってゆくうえでは基本的に中医学の理論をもとにしてお話をしてゆきたいと思います。その際、両医学を別のものとして分けて解説する時以外は「漢方医学(中医学)」「漢方(中医学)」と併記しますが、基本的には中医学ベースの内容とご理解頂ければと思います。


その理由として中医学の基礎理論は漢方医学と比較して理路整然と整理されており、解説が行いやすい点が挙げられます。同じ中国伝統医学を母とする中医学と漢方医学ですが、時間の経過とともに漢方医学は理論よりも実践を重んじる傾向を強くしました。


それによって漢方医学は中医学と比較して「習うより慣れろ」「Don't think. Feel.」的な要素が強いものとなりました。一方の中医学は国定の教科書が整備されるなど、漢方医学と比べれば基礎理論を中心に学習内容が整備もされています。


漢方医学を学ぶ上でも中医学的な基礎理論は決して役に立たないものではありません。むしろ、不足している部分を補完するためにも中医学における知識は不可欠とさえいえます。上記では歴史的に中医学と漢方医学は異なった医学と述べましたが「互換性」は少なからず存在します。ここからは私見になりますが近年、中医学が台頭している理由に学習の道筋がテキストの充実も含めて確立されている点は大きいと感じます。


さらに併記を行う理由に「中医学」という言葉が市民権を得ているとは言い難いという点もあります。一般の方や主に西洋医学に携わっている方にとって中医学という言葉はまだ身近なものとは言えないでしょう。


繰り返しになりますが、本ホームページでは基本的に中医学の理論に則って解説を進めてゆきます。同様に中医学の理論に従うなら治療薬のことを「方剤」とするべきですが、今後は基本的に「漢方薬」と標記してゆきます。どうぞ、これらの点をご理解の上で本サイトをご参考にして頂ければ幸いです。


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文・女性とこどもの漢方学術院(吉田健吾)